こんにちは。
40度を軽く超える日々から一転し、この数日はとても涼しく
朝晩は肌寒くも感じられるような陽気に変わりましたね。
これも台風の影響なのでしょうか?自然の変動は掴みきれず振り回されがちになってしまいますね。
さて、本日は
ちょうど一年前の時期に石川県は金沢市の石川県立美術館で催されておりましたコレクション展
『鴨居玲 -酔って候-』
へ行った時のことをうろ覚えながら軽く書いていこうと思っております。
まず、鴨居玲さんがどんな方かと言いますと、安定のみんな大好きウィキペディアで調べていただくのが一番かと思いますがすごく掻い摘んで要約すると
金沢出身の洋画家で、死や憂いや悲しいという自身の感情をリアルにキャンバスに描ける画家さんだという印象を私は持っています。
「死を見つめる男」とも言われるこの方は、自分の身を削りながら絵を描き続け、繰り返された自殺未遂の末に自死された事で知られています。
私は豊田市美術館で2016年10月15日〜12月25日の日程で行われた蜘蛛の糸という展示で鴨居玲さんの「蜘蛛の糸」という絵を見てこの画家さんを知りました。とても衝撃的な出会いだったと記憶しています。
そんな鴨居玲さんの没後30年となった昨年の8月31日〜10月2日までの日程で行われたコレクション展ということで、石川県金沢市まで見に行って参りました。
入室してすぐ目に留まるのはマネキン(1962)と赤い老人(1963)。
どちらも赤がベースになったキャンバス画だったのですが
絵の具をゴリゴリに塗りつけたような絵ではなく、飛び散った血のように鮮やか且つ赤黒い赤色を吹き付けた感じ。
血の海のように鮮やかなキャンバス、だけど中心に描かれている人物ははっきりと見える。このバランスがすごく絶妙。
これは本当に驚きました。初っ端から予想をはるかに超えていました。
群がる(1966)という絵も展示されており老人が複数描かれ背景が赤色に塗られたキャンバス画だったのですが、
上記の2つのような絵自体のおどろおどろしさはあまり感じられず、しかし群がる様子の老人達の感情は決して綺麗なものではないんだろうなと見て感じられる、全く違う赤の印象でした。
石川県立美術館のミュージアムショップでポストカードとしても販売されている
静止した刻(1968)、1982年私(1982)や、このコレクション展のタイトルになっている酔って候(1984)なども展示されておりました。
ふすまに描かれた首吊り(1985)という絵もとても印象的でした。
ふすま2枚を使い、全身と頭部の絵をそれぞれ描かれています。生々しくて鳥肌が立つ。
足元が鮮明に描かれていないのは鴨居さんの特徴と言われているそうですね。
同年に描かれた自画像(1985)をもってコレクション展の結びとなっておりました。
パンフレットなどはなかったかと思います。一眼レフを持って行ってはいましたが美術館内の撮影は一切行っておりません。
どういう絵なのか、石川県立美術館のホームページで閲覧できるものを載せさせていただいておりますが、ネットで検索すればある程度は出てくるので是非調べてみて下さい。
しかし、実物の絵の方が数万倍迫力はあります。
また、同じようなタイトルで複数作品が描かれていたりもするようなので
ここに書いた感想のものと、調べて見られた絵が一致しているかどうかは謎な部分が大いにあると思います。
豊田市美術館で見た蜘蛛の糸の中には1971年に描かれたものもありました。
見れば見る程味のある、深い画家の鴨居玲さん。
また拝見出来る機会があれば是非足を運ぼうと思っております。
最後に、兼六園の写真を少し載せときます〜
海鮮丼美味しかったです。