美術展巡りとハンドメイドブログ

絵を描いて微々たる収入を得ている人間が美術展やアートに触れて感じたことを記録していくブログ。ハンドメイド作家もたまにやります。

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マリアの心臓「きみこいし おぼろ月夜に ぬれつきぬ」を見に京都大原へ。

 

2019年4月末、

京都の大原三千院近くの民家で人形展が行われていました。

 

 

マリアの心臓 京都大原

きみ恋し おぼろ月夜に ぬれつきぬ

www.mariacuore.jp

 

マリアの心臓さん自体は元々いろんな土地で人形博物館として展示をしていたそうで、東京渋谷に移転し2003年〜2011年まで営業をしていたそうです。

 

その後期間限定で転々と各地で開催されているマリアの心臓さん。

 

 

「きみ恋し おぼろ月夜に ぬれつきぬ」こちらは私が住んでいる岐阜県から割合近い京都での開催でしたので、見て参りました。

 

 

美術文芸誌などによく登場する球体関節人形には以前より惹きつけられるものがあり見てみたいと思っておりました。

また、NHKで数年前まで放送されていた東京カワイイTVという番組で「マリアの心臓」さんが紹介されていたのを見て子供ながらに行ってみたい!と思っていたのを思い出します。10年来の念願でした。

 

 

交通手段は電車とバスで、京都駅まで電車で行ってその後京都バス大原行きに乗って相当揺られ「大原」にて下車。

そこから徒歩5分くらいで到着。

 

大原までは地下鉄で近い場所まで電車移動をしておいてバスに乗るのがオススメです。

 

あと、京都駅からバス1本で来ようとしている方、バス1日券は持っていても持っていなくても金額的には大差ないかと思います。

(他に目的があってバス移動を考えているならお得です)

 

 

 

ささやかな小川の橋を渡ったすぐ左手側の小道の奥でお出迎えしてくれます。

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The 古民家

とても味があって京都感出てる。

 

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中はもちろん撮影禁止

 

受付を済ませて荷物は貴重品以外入り口付近にあるベンチの中の収納にしまいます。

ケータイ、スマートフォンの電源は切っておくのが無難かと。

(私は手荷物が少なかったのでスタッフの方が巾着袋を貸してくださいました、優しみ。)

 

 

 

中に入るとまずアンティービスクドールが並びます。瞳の綺麗な西洋風のお人形さん達です。

 

靴を脱いで1階の畳に上がると日本人形市松人形などがずらっと並んでおりました。

日本の人形はやはり心を揺さぶる何かが感じられます。

日本人形イコール怖いもの っていうイメージを多少であれ持ってしまっているからかな、、これは完全にメディアの情報操作ですね。

 

 

縁側の通路を進むと、清水真理さんの作品が。

目の前で、すごく近くで球体関節人形を見たのはこの時がお初でした。とても感動。

 

脇の部屋に入ると、恋月姫さんの「天草四郎時貞」が2体並んでおりました。

この2体が驚くほど美しい顔立ちで、本当に綺麗。

大きさも人と変わらない程でしたので、生きているようで、美しく迫力があってとても驚きました。

展示の仕方も宗教を思わせるものだったので空気感がまた変わり、とても良かったです。

 

 

奥へ進むと、日本人形や西洋風の人形、絵画などがところせましと並べられていました。

ここにあった大きな絵画は既に売約済みだったような。とても綺麗な絵でした。

三浦静香さんの略歴などもこの部屋にあった(と思う)のですが、すごい華やかでご自身もお人形のように綺麗な方で。天野可淡さんの愛弟子さんだそうです。

 

 

2階に上がると三浦悦子さんの作品が一番初めに目に留まりました。

人と動物を掛け合わせたような、人間ができない事を人形で表現している感じ。

痛々しさもあるが故に儚い。私たちが住んでいる世界より何歩も先の世界を見ているんだろうなという異世界感がありました。

 

 

2階のメインはやはり天野可淡さんだったのではないでしょうか。

数々の可淡ドールが並び、他の観覧者も作品の前で見とれている方が多かったです。

可淡ドールは言うまでもなく美しく可憐で儚い存在でした。美しさ以外の何者でもないです。

命はないのに意思がありそうな、不思議なものが込み上げます。

 

 

トーキングヘッズという美術文芸誌のNo.19の「ドール〜人形の冷たい皮膚の魅惑〜」と言う本の吉田良さん(人形作家)のインタビュー記事の中に、

『取材に来た外国人の方に「永遠に死に続けているんですね、あなたの人形は」と言われた』とあったのですが、まさにそれだと。

精巧であればあるほど生命が宿っていないことが不思議で仕方ない、と言うような感覚に陥ります。

吉田良さんは天野可淡さんのKATAN DOLLを撮影された方だそうです。

KATAN DOLL―天野可淡人形作品集

 

 

ちなみに、2階をぐるっとみるには腰を屈めてしか通れない通路などもあるので、動きやすくて、もし汚れても大丈夫な服装で行かれるのが良いかと思います。

私はシャカシャカ素材のマウンテンパーカーを着て行ってしまったので、シャカシャカシャカシャカいわせてごめんなさいーーーって感じでした。テロテロ素材のジャージがオススメ。(全く参考にしなくてOKです)

 

 

 

マリアの心臓をでたら急に現実世界に引き戻された感覚になります。

それ程にあの空間は異次元でした。

 

10年来の念願が叶ったことと、人形の世界を知られたこと、

とても大きな喜びと収穫になりました。

 

 

6月後半から7月前半にかけての一部の日程でもまた別の展示が行われるようですので、

行かれる方は楽しんでいらして下さい。

私はこの期間東京や名古屋に行かなければいけないので、次期開催を待とうと思います。

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せっかく京都に来たしと思って辻利で苦手だけどお抹茶を飲んだらすごくおいしくて、25歳女は抹茶克服を果たし、

家へのお土産に抹茶を大量に買って帰りました。京都好き。