美術展巡りとハンドメイドブログ

絵を描いて微々たる収入を得ている人間が美術展やアートに触れて感じたことを記録していくブログ。ハンドメイド作家もたまにやります。

美術展巡りとハンドメイドブログ

Profile       Everyday       twitter       SUZURI

ご依頼の6弦ベース用フレットラップを制作しました。

 

先日でございますが

Knooren6弦ベース用にミュートをするバンドのようなものを作りました。

 

f:id:miyam-mizuki:20181210191120j:image

 

 

 (フレットラップというらしいです。)

 

完成イメージを聞いて構想を練って制作を進めていったのですが、

その時に聞いた条件、希望は

 

  • ベルト調節はNG。するするとスライドさせるだけで使えるもの。
  • ベースを正面から見た時に見栄えのいいもの。
  • 長期使用目的なのでしっかりとした素材である事。

 

という事でした。

 

この条件を基に、主に女の子が髪を結ぶシュシュってあるじゃないですか?

あんなイメージで作ることにしました。

f:id:miyam-mizuki:20181212163405j:plain

 (シュシュ)

 

 

 

 

使用した素材は

スウェードの生地、1.5cm幅の平ゴム、厚みのある革ハギレ(芯として使用)、綿、ヌメ革

です。

 

 

スウェード生地で長い筒を作り、2重に重ねた平ゴムを通して

弦が触れる部分に綿を詰めクッション性を出しました。

最後にスウェード筒の両端を縫い合わせて輪っか状にすれば完成。

f:id:miyam-mizuki:20181212194651j:image

綿の部分にとおした平ゴムには芯を取り付けました。 

この芯がちょっと大事になってくるんですけど、

 

試作で作ったものには芯を入れていなくて、その試作をはめてミュート具合を試してみた時に

1弦と6弦は良い感じにミュートができていたのですが、

内側の弦(特に4弦だったかな?)が全然ミュートできていませんでした。

 

原因は、ゴム固定だったために両端には充分な圧力がかかった反面で真ん中が浮いてしまい、1弦6弦側と比べて圧がかからずスカスカになってしまっていた事が考えられます。

 

 

 

ですので、内側の弦もちゃんと押さえられるようにと弦に触る部分に芯を入れました。

芯は二重にして、うち一枚は尺取り虫みたいな形にしています。

 

この尺取り虫の山がちょうど4弦辺りに来るようにし、その芯の周りに綿を詰めて適度な固さに固めることにより

外側はゴムの圧で、内側は芯の山で押さえるような作りにしました。

 

この構造で満遍なく同じ圧でミュートが出来るようになりました。

 

f:id:miyam-mizuki:20181212194701j:image

文字で伝えるの難しい!

芯には厚みがあって多少固さのある革の端っこを使いました。

多少柔軟性があってしっかりと取り付けられるものが良いと思います。 

 

 

 

ゴムの伸縮はKnoorenのヘッドがギリギリ通る程にしてあります。

緩いと弦が押さえられないし、キツいと装着すらできないので

このベースにのみ装着する事ができる1点に出来上がっております。 

 

 

あとは縫合をして、

「普通のダサいフレットラップは使いたくないから正面から見える側に革を縫い付けてほしい」とのリクエストだったので

簡単に革を縫い付けてあります。

 (もうちょっとそれっぽく革をつければよかったと今になってやり直したい気持ちが強まってきている・・・)

 

f:id:miyam-mizuki:20181212160715j:plain

 

一応このベースの情報を少しだけ、knoorenの弦高は低めで調整しているようです。

元々このknoorenはフレットレスだったのですが、フレットレスを弾く機会が無いのでという事でフレット打ちをしてもらったタイミングでフレットラップが必要になったとのことでした。

 

 

フレットラップはベルトタイプが主流なのでしょうか?

今回はベルトタイプじゃないものという希望があったのでこのような形になりました。

 

今回は平ゴムで作ったので、ヘッドを通るギリギリで且つ緩すぎないものにする為に

数回の微調整が必要になりましたが、量産をするとしたら確実にベルトタイプにしますね。

ベルトタイプであればどんな幅や弦高のものにも対応できるはずなので。

 

 

いちいちベルトの脱着をしてフレット移動させるのが面倒臭い!という方で

手先が器用な方は自作する事をオススメします。

 

 

ベルトタイプでの量産は追い追い考える事とします。