美術展巡りとハンドメイドブログ

絵を描いて微々たる収入を得ている人間が美術展やアートに触れて感じたことを記録していくブログ。ハンドメイド作家もたまにやります。

美術展巡りとハンドメイドブログ

Profile       Everyday       twitter       SUZURI

言葉通りの”一心同体”。エステティークVol.1特集「美」より、美少年の骨は白

こんにちは。

 

今日は、ずっと書きたかったけど言葉がまとまらなさすぎて

なかなか文字にして自分の気持ちを伝えることができなかったものについて、

もう気持ちのままに書いていこうと思います。

 

纏まりもクソもない内容になるかと思いますが、先に謝っておきます。

ごめんなさいぃ

 

 

 

前回の記事でも少し触れております、

美学文芸誌 ESTHETIQUEのVol.1「美」から、

 

岩淵竜子 『美少年の骨は白という漫画作品を取り上げたいと思います。

 

f:id:miyam-mizuki:20181004160718j:plain

 

ESTHETIQUE内でも8ページのみ掲載の短編漫画なのですが、

簡単に内容を言いますと、

 

中学生または高校生の少女5人は、同じ学校に通う美しい少年を崇拝的に愛してしまう。

しかしその美しい少年は何の経緯があったのかは読み取ることができないが

何らかの理由で命を落としてしまい、息を引きとった少年を少女ら5人は発見してしまう。

 

少女らは大好きな少年の左手から薬指を1本拝借し、燃やし、

残った白い骨を粉末状にし、粉になったその骨を飲み込む。

 

 

そういうお話です。

 

 

それを飲み込んだ少女らは嬉しさのあまり涙したり、

涙した友人を見て込み上げる喜びを噛みしめるんですね。

 

文字通りの一心同体を果たすのです。

 

 

 

この物語の何が心に引っかかって言葉にすることができない感情を生むのかって

私はここに残酷さを全く感じなかったから。

 

命を落とした少年から指を1本切り離し、そこから骨を取り出し粉にして飲んでいるのに全く残酷さがない。

カニバリズム、要は人が共食いをするという感覚とは明らかに違う。)

 

しかも少女らは「こんなしあわせ もうない」と思っている、この不思議さ。

 

少年が落とした消しゴムの屑や傷口に貼っていて剥がし捨てた絆創膏を拾ったり、

わざわざ左手薬指を切り離すところをとっても本当に崇拝的に好きだったんだなということがわかる。

 

私が出した、少女らは悪気なくただ好きすぎてこれらの行動をとったのだろう という結論が妙に私を納得させてしまい、

良い意味でとても気味の悪さを感じてしまうのです。

 

 

 

 

似たような”指を食べる”お話で(似たような指を食べる話って何なんだ笑)

何年か前に読んだ中村文則さんの『遮光』という小説の話になるのですが、

 

主人公は事故で亡くなった彼女の小指を遺体から切り離し、しばらく肌身離さず持ち歩いたりして(簡略)、

最後彼女と一体になろうとしてその指を口に含む という内容で。

 

これもずっと一緒に、彼女は自分を、自分は彼女を求めているからという気持ちからとった行動であるので

本当に純粋と狂人は紙一重なんだなと、美少年の骨は白を読んで改めて思いましたね。

 

 

 

 

純粋が故に正常な判断ができなくなる、それって何て恐ろしい事なのだろう。

 

純粋すぎてもダメ、捻くれすぎてもダメだなんて

人間は感情を持っているが故にとても生きづらい生き物だなぁ と

一人で考え耽っていた今日この頃でございます。

 

 

纏まりはありませんでしたが、これにて唐突に終わりとさせて頂きます。

愛やら恋やらが絡むと人の心は急に難しくなりますね!では!

f:id:miyam-mizuki:20181004160705j:plain

bigakukenkyujo.jp

 

miyam-mizuki.hatenablog.com