美術展巡りとハンドメイドブログ

絵を描いて微々たる収入を得ている人間が美術展やアートに触れて感じたことを記録していくブログ。ハンドメイド作家もたまにやります。

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銀座「Bar十誡」で耽美な時間を過ごす。

先日、関東へ行った際にずっと気になっていた場所に行って参りました。

 

銀座にあります、Bar十誡(じっかい)さんです。

 

www.zikkai.com

 

地下2Fにある十誡さんは

平日の12:00~15:00はリトルアフタヌーン、15:00~18:00はカフェ、

18:00~23:00は夜はお酒が飲めるバーとして営業されており、

私はカフェタイムにお邪魔を致しました。

 

場所といい店内の雰囲気といい、文字通りのアングラさ。

 

 

 

私が行った時は、

平日の日中でしたのでチャージが500円、時間は混雑時は90分までとさせて頂いておりますと案内をされました。

 

また、リトルアフタヌーンとカフェタイムの切り替わる時間(14:45分くらい)に行ってしまったのですが、

リトルアフタヌーンのメニューもカフェメニューもどちらをお選び頂いても結構ですよ との事でした。優しに包まれました。

 

 

店内は書籍がずらっと並べられており、ご自由にご覧くださいとの事でしたのでお言葉に甘えて自由に拝見させて頂いておりました。

言わずもがなではありますが、店内の撮影は大丈夫なのですが書籍の中身は写さないように と。 店員さんは皆さん丁寧に案内、対応して下さいました。

 

 

 

私が注文をしたのは文豪モクテル「宮沢賢治 星めぐり~銀河鉄道の夜」と、

なんか甘いアイスクリーム(名前忘れました)

 

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私が行った時期にはエドワード・ゴーリーがモチーフになっているコーヒーフロートもあり、

気分的にはコーヒーフロートの気分だったのですが

宮沢賢治銀河鉄道の夜を最近読み終わったところでしたので、このキラキラとしたモクテルにしました。

 

エドワード・ゴーリーうろんな客ギャシュリークラムのちびっ子たちが定番ですが、

私が好きな絵本はおぞましい二人です。

 

 

モクテルの中にはちょっとすっぱめの寒天ゼリーが入っていて、

下に甘いシロップが沈んでいるのでかき混ぜてお召し上がり下さい と。

また、ブラックライトをあてると綺麗に発光するのでお写真を撮る際などにご利用下さいと、ブラックライトも貸し出して下さいました。綺麗。

 

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(ブラックライトを下から当てながら写真を撮るソロプレイはなかなか難易度高かった)

 

アイスには可愛いくまのクッキーが3体刺さっていて、

房のままドライされたブドウも添えられておりました。おいしい。

モクテルもさっぱりと甘すぎないお味でおいしい。

 

 

本は本当にたくさん手に取って見させて頂きました。

デカダンス的な文学書や画集、写真集などもありました。

猫にまつわる本は本当にたくさんあったように思います。

 

 

私がお邪魔した時には見つけられなかったのですが、

以前豊田市美術館で見た猪瀬光さんの絵画写真集などもあったようで、なんと底の深い。

miyam-mizuki.hatenablog.com

 

 

時間制限がなければいつまでも滞在してしまう気がします。

時間の決まりはお店のためにも自分のためにも必要ですね。絶対に時間を忘れてしまう。

 

素敵な本にたくさん出会えましたので、amaz〇nの欲しい物リストがとても潤い、賑やかになりました。

 

今後、関東へ行く際にはルートに十誡さんを入れようと思います。アートや文学がお好きな方は是非。

 

 

miyam-mizuki.hatenablog.com

 

 

言葉通りの”一心同体”。エステティークVol.1特集「美」より、美少年の骨は白

こんにちは。

 

今日は、ずっと書きたかったけど言葉がまとまらなさすぎて

なかなか文字にして自分の気持ちを伝えることができなかったものについて、

もう気持ちのままに書いていこうと思います。

 

纏まりもクソもない内容になるかと思いますが、先に謝っておきます。

ごめんなさいぃ

 

 

 

前回の記事でも少し触れております、

美学文芸誌 ESTHETIQUEのVol.1「美」から、

 

岩淵竜子 『美少年の骨は白という漫画作品を取り上げたいと思います。

 

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ESTHETIQUE内でも8ページのみ掲載の短編漫画なのですが、

簡単に内容を言いますと、

 

中学生または高校生の少女5人は、同じ学校に通う美しい少年を崇拝的に愛してしまう。

しかしその美しい少年は何の経緯があったのかは読み取ることができないが

何らかの理由で命を落としてしまい、息を引きとった少年を少女ら5人は発見してしまう。

 

少女らは大好きな少年の左手から薬指を1本拝借し、燃やし、

残った白い骨を粉末状にし、粉になったその骨を飲み込む。

 

 

そういうお話です。

 

 

それを飲み込んだ少女らは嬉しさのあまり涙したり、

涙した友人を見て込み上げる喜びを噛みしめるんですね。

 

文字通りの一心同体を果たすのです。

 

 

 

この物語の何が心に引っかかって言葉にすることができない感情を生むのかって

私はここに残酷さを全く感じなかったから。

 

命を落とした少年から指を1本切り離し、そこから骨を取り出し粉にして飲んでいるのに全く残酷さがない。

カニバリズム、要は人が共食いをするという感覚とは明らかに違う。)

 

しかも少女らは「こんなしあわせ もうない」と思っている、この不思議さ。

 

少年が落とした消しゴムの屑や傷口に貼っていて剥がし捨てた絆創膏を拾ったり、

わざわざ左手薬指を切り離すところをとっても本当に崇拝的に好きだったんだなということがわかる。

 

私が出した、少女らは悪気なくただ好きすぎてこれらの行動をとったのだろう という結論が妙に私を納得させてしまい、

良い意味でとても気味の悪さを感じてしまうのです。

 

 

 

 

似たような”指を食べる”お話で(似たような指を食べる話って何なんだ笑)

何年か前に読んだ中村文則さんの『遮光』という小説の話になるのですが、

 

主人公は事故で亡くなった彼女の小指を遺体から切り離し、しばらく肌身離さず持ち歩いたりして(簡略)、

最後彼女と一体になろうとしてその指を口に含む という内容で。

 

これもずっと一緒に、彼女は自分を、自分は彼女を求めているからという気持ちからとった行動であるので

本当に純粋と狂人は紙一重なんだなと、美少年の骨は白を読んで改めて思いましたね。

 

 

 

 

純粋が故に正常な判断ができなくなる、それって何て恐ろしい事なのだろう。

 

純粋すぎてもダメ、捻くれすぎてもダメだなんて

人間は感情を持っているが故にとても生きづらい生き物だなぁ と

一人で考え耽っていた今日この頃でございます。

 

 

纏まりはありませんでしたが、これにて唐突に終わりとさせて頂きます。

愛やら恋やらが絡むと人の心は急に難しくなりますね!では!

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bigakukenkyujo.jp

 

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